生後7か月のある日、ヨーグルトを耳かき1さじほど与えたところ、2〜3分後に突然、サイレンのような大声で泣き出した息子。
かかりつけの病院を受診した結果、乳アレルギーと診断されました。幸いにも小児科にアレルギー外来があったため、すぐに専門医の診察を受けて治療をスタート。
現在の主流治療方針は「完全除去」ではなく、安全な量を見極めながら少しずつ摂取して慣らしていく方法です。
しかし、わが家の息子は「食べない子」。離乳食もなかなか進まないタイプだったため、「どうやって乳製品を食べさせるのか?」と大きな壁に直面しました。
ここでは、「食べない子」×「乳アレルギー治療」の我が家の体験を記録します。
※症状や治療方針には個人差があります。あくまで一例として参考にしてください。
小食な息子はおかゆ2口で終了…離乳食の壁
離乳食初期から、とにかく食が細かった息子。7か月でもおかゆを2口食べると「もういらない」と口を閉じてしまい、離乳食は全く進まず…。
離乳食中期(モグモグ期)の目安量といえば、
- 主食:全がゆ50~80g
- 野菜・果物:20~30g
- タンパク質:豆腐30~40g、魚や肉10~15g、卵黄1個まで
と言われていますが、うちはとてもそんな量は無理…。
「こんなに食べないのに、アレルギー治療なんてできるの?」と強い不安を感じていました。
除去ミルクは味が合わず断念
最初に導入したのは医師指定のアレルゲン除去ミルク「明治ミルフィー」。おっぱいが飲めない場合や栄養補給的な要素で取り入れることになりました。
負荷試験では問題なくクリアしたものの、母乳で育ってきた息子は味やにおいを嫌がり、口に含んだ瞬間にべぇっと吐き出してしまいました。
結局ミルフィーは受け入れられず、母乳中心での育児が続きました。
治療は「パン」からスタート
医師の指示で、まずは少量のパンから始めました。
市販のパンといっても乳成分の量はメーカーやブランドによって異なります。
最初はPASCO「超熟」をおかゆに耳かき1杯分混ぜて与えます。口周りが少し赤くなることはありましたが、機嫌は良く、医師の指示通りに毎日少しずつ継続。
毎日食べさせていると赤くなることもなくなり耳かき2杯に量を増やしました。
2杯に増やすまでが時間がかかり、気が抜けなかった瞬間だったと思います。この時は1週間~2週間に1回通院をしていました。
そこからも少しずつ量を増やし、なんとか8枚切り1枚弱を食べられるようになりました。
超熟が食べられるようになると、次に超芳醇、ダブルソフトなど乳成分が多いパンへステップアップし同様のことを繰り返します。
途中でパンに飽きたときは、医師に相談し、ロールパンやアンパンマンパンなど代替品を活用しました。
こうして治療開始から約1年(1歳8か月頃)でパンは問題なく食べられるように。
食べさせる工夫は特にありませんでしたが、毎日諦めずに食事に出し続けたことが、少しずつ慣れにつながったと思います。
今ではパンは大好物です。
1歳4か月で血液検査
1歳4か月で血液検査を実施。
ミルクだけでなく、カゼイン・ラクトアルブミン(ミルクのたんぱく質)にもアレルギー反応があることが確認されました。
一方で、小麦・卵も陽性の数値は出たものの、実際には問題なく食べられていたので除去の必要なしとの判断。
ただ、検査中に別室で採血された息子の、今まで聞いたことのない泣き声…。
母として本当に辛い瞬間でした。
パンの次に挑戦した食材~克服まで
パンをクリアした後は、以下の乳製品を少しずつ取り入れました。
- バター … 炒め物やパンに塗っても全く受け付けず、やむなくご飯に混ぜて摂取。
- コーンスープ … パンに染み込ませてなんとか1口ずつ
- フォローアップミルク … 最初は拒否 → シチューや蒸しパンの材料にして混ぜて克服 → ある日突然100mlを一気飲み
この一気飲みをきっかけに「もう乳アレルギーは問題ない」と診断され、1歳8か月で治療卒業となりました。
その後の牛乳移行
フォローアップミルクは飲めるようになったものの、牛乳への移行はスローペース。
フォローアップミルクが気に入ってしまったのか、そちらばかり飲み、牛乳は一向に飲もうとしませんでした。
そこで、フォローアップミルクのとき同様、
- シチューや蒸しパンに牛乳を少しずつ混ぜる
- 食卓に毎回牛乳を置き、1口でも飲めたらOK
といった工夫を続け、3歳でようやく牛乳を普通に飲めるようになりました。
まとめ
- 息子は「食べない子」だったため、治療初期はとても不安だった
- パンから始めて、少しずつ食材をステップアップ
- 食べない日もあったけれど、毎日食卓に出し続けることで慣れていった
- 2歳4か月で乳アレルギーを克服、3歳で牛乳も飲めるようになった
乳アレルギー治療は、食べる量や進み方に個人差があります。わが家のように「食べない子」でも、少しずつでも続けることで克服につながるケースもある、という参考になれば幸いです。
では実際に、どんな工夫で食べさせていたのか?どんなレシピが役立ったのか?そして保育園ではどう対応してもらったのか?
続きは【体験記③】で詳しくまとめています。ぜひあわせてご覧ください。
※準備中
コメント